新潟県弓道連盟
弓道は和弓で矢を射て、的にあてる一連の所作を通し、心身の鍛練をする日本の武道です。
弓道と聞いて、多くの方が弓と矢をイメージされるのではないでしょうか。弓矢は古代の石器時代から様々な民族によって、狩猟のために使用されてきました。日本では弥生時代に弓矢が使用されていたと推定されています。非常に長い歴史の中において、大正から昭和初期にかけ、弓術は学校教育として採用され、昭和4年にはそれまでの弓術から弓道へと名称が変更されました。現在ではスポーツ競技、体育の面も持ち合わせていますが、古くから続く流派が失われたわけではなく、現代の弓道と共存しながら古流を守り続けている競技です。
スポーツ競技としては、「個人戦」と「団体戦」があり、「近的競技」と「遠的競技」が行われています。個人戦は通常3名の選手が並び、順に射弓を行い、団体戦は3名または5名の編成となり、チームごとに射弓を行います。団体戦では射弓の回数と制限時間が設けられており、3人立の立射の場合、各自4射を6分30秒以内、5人立の立射では各自4射を9分30秒以内がルールです。
近的競技は射距離28mの距離から射弓を行い、直径36cmの的を狙い、遠的競技は射距離60mの距離から直径1mの的を狙います。
様々な武道の中でも相手が人ではないというのが珍しい、的を相手にした武道です。ゆっくりとした動作で、集中力を高めて自分の間合いで的を射る。そして、その結果を基に次回への努力が始まります。このサイクルが精神修練となります。一人の世界に集中することこそ醍醐味で、その落ち着いた所作・雰囲気が人々に愛されています。